特別だと思っていた子供時代
自分は、母親のお腹にいた頃の記憶を持って生まれてきたらしい。
その時のことは、もうとっくに忘れてしまっている。
けれど、言葉が話せるようになった頃、私は母親にこんな話をしていたそうだ。
「お空から選んで降りてきたよー!」
「お腹の中はピチャピチャ音がしてた」
お腹の中での様子や、どうやってここへ来たのか。
母は当時とても驚いたらしく、その内容を今でもよく覚えているという。
胎児以前の記憶を持つ子どもたちの話では、よくあるエピソードらしい。
だから、事実そうなのかもしれない。
小さな頃から考えていたこと
幼稚園から小学生にかけて。
登下校の時間や全校集会など、ふとした暇な時間を見つけては、私はよくこんなことを考えていた。
自分とは何者なのか。
どこからやってきたのか。
答えは出ないけれど。
「選ばれし私」みたいな圧倒的主人公感があった。
そして同時に、無意識のうちに自分以外の人をどこか見下していたのかもしれない。
いじめの対象になった
そんな私の内なる想いは、きっと周りにも伝わっていたのだと思う。
私はいじめの対象になった。
今思い返すと、
上履きの中に画鋲が入っていたり。
帰りに靴がなくなったと思ったら、下水から出てきたり。
なかなか酷い仕打ちだ。
でも不思議なことに、当時は
「悲しい」という気持ちは全く湧かなかった。
自分は特別だから、そういうこともやりたくなるか、くらいに。
そんな風に思っていた。
物がなくなっても
「あー。探すの面倒だなあ」
と思うくらいだった。
いじめられに行ってるだろ!って当時の自分にツッコミ入れたくなるくらい
なんだかすごく嫌なやつなんだけど。笑
でも、正直に書くと当時の気持ちは本当にこんな感じだった。
大人になって、性格は逆転した
大人になって、いつしか性格が逆転した。
子供の頃の私はかなり尖っていて、笑顔はあまり見せなくて。
第一印象もクールに見られることが多かった。
けれど今は真逆だ。
「いつもニコニコしてるよね」
「嫌なこととか無さそう」
そんな風に言われることが多い。
でも、実際は違う。
昔は、周りの空気や人からどう見られるかなんて全く気にしていなかった。
けれど今は、周りの空気にとても敏感になった。
自分を守るために、いつもヘラヘラと笑っている。
だから鈍感そうに見えるのかもしれないけれど、実はトゲが飛んでくることにもすぐ気づく。
気づかないふりをしながら、内心ではドキドキしている。
「何か気に触ること、言っちゃったかな」
そんな風に考えることもある。
人の機嫌は、その人の問題
でも大抵の場合。
よくよく振り返ってみると、それは私に対してのものではないことが多い。
その人自身が、その瞬間キャパオーバーなだけ。
翌日会うとケロッとしていることもよくある。
だから最近はこう考えるようにしている。
「この人は今キャパオーバーなんだな」
「少し距離を置こう」
そう思うようにしたら、自分の心の弱さとも少しうまく付き合えるようになった。
全員に好かれようとしなくていい
それからもう一つ。
「全員に好かれようなんて、傲慢だ」
そう自分に言い聞かせている。
そして時々、自分自身から一歩抜け出して三人称の視点で自分を見てみる。
他人事のように自分を眺めてみると、自分の中では重大なことでも案外たいした問題じゃなかったりする。
人って、意外とそんなものだ。
そう思えるようになってから、
少しだけ生きるのが楽になった気がする。

